普段から緊張する傾向がある人は、往々にしてお腹が固いです。お腹と言っても結構広い範囲を指しますが、自分の経験から言うと鳩尾のあたりが固まる傾向があるように思います。
鳩尾というのは丁度肋骨の下あたり。筋肉でいうと横隔膜があるあたりです。横隔膜というのは背骨に対して垂直の角度にあり、身体をエレベーターに例えると床に当たる部分で呼吸をするたびに上に上がったりしたに下がったりします。呼吸が深い人はこの動きが大きいのでお腹が柔らかい。呼吸が浅いと必然的に動きがなくお腹が固まっている状態です。
ですから深い呼吸を意識すればお腹が柔らかくなり、緊張も少し和らぐのではないでしょうか。緊張した時には大きく深呼吸をすると良いといわれる理由はここにあるのだと思います。
そしてもう一つ。内臓の状態から考えても、この辺りには胃や腸等、消化器系の臓器が位置しています。これらも普段はあまり意識しませんが立派な筋肉です。ただ自律神経の支配下にあって自分の意志ではコントロールすることができません。早食い、食べ過ぎ、冷たいものばかりという食生活では、胃という筋肉が疲れて動きが悪くなり、それに伴って食べ物を消化吸収する小腸や大腸の働きも悪くなります。便秘や下痢などお腹の調子が悪いと気分が落ちてしまいますよね。中医学の考えでも、内臓を含む五臓と精神は大きく関係していると言われます。消化機能が弱まると思い悩んだりやる気がなくなり無気力になるので、充分気を付けたいところです。
普段から胃腸を大切に扱ってあげると、上手にリラックスできるようになるかもしれませんね。
呼吸と胃腸のケアで、心も軽く楽しい毎日を過ごしましょう!